2009年12月23日水曜日
堀越事件を知っていますか?ビラ配布は犯罪ではない!
←公判終了後の報告集会の様子
(弁護士会館にて)
12月21日(月)に、
「国公法弾圧・堀越事件」の第14回公判の傍聴に行ってきました。
今回は、弁護団(総勢50名の大弁護団です。昨日は21名)の最終弁論と、
堀越さん本人尋問における意見陳述が行われ、いよいよ結審となります。
判決は3月29日(月)午前10時に決まりました。
「平和プラザ2010」の翌日です。
堀越明男さんは社会保険庁の職員で、平和プラザの実行委員メンバーでもあります。
2003年、堀越さんは、自身の支持する政党のビラを自宅付近の各戸の郵便受けに入れた行為で、 国家公務員法違反として警察に捕まりました。それ以来、5年もの間、裁判で争っています。
この事件では、国民の基本的人権、とりわけ表現の自由が問われています。
こういったポスティング行為は、政治的なものであれ、宅配ピザやバーゲンセールの案内であれ、 全ての国民に認められた権利です。配る権利も、受け取る権利もあります。
公務員の政治的行為の禁止をうたった「国家公務員法・人事院規則」は、
「赤狩り(レッドパージ)」が盛んだった60年余りも前につくられた法律で、
法律家なら誰もが時代錯誤のおかしいものだ、と思うような法律です。
公務員の政治的行為を禁止するような法律は、世界に存在しません。
国際的にも、市民権・政治的権利をうたった国際条約の「国際自由権条約」で表現の自由・政治参加の権利を保障しています。
国連の「自由権規約委員会」も日本政府に対して、是正勧告を行いました。
「国家公務員法・人事院規則」は、世界でも類を見ない時代遅れなものなので廃止すべきもので、 国際人権規約に違反するものでもあります。
そもそも、公務員も憲法21条の「表現の自由」を守られなけばなりません。
それに、社会保険庁は解体され、2010年1月1日から堀越さんは民間人になりますが、 政治的行為禁止が適用されなくなることについて、全く議論はありませんでした。 政治的行為を禁止してきた規制がそもそも必要なかったことの表れです。
職場(目黒区)から遠く離れた中央区で、休日に、普段着で、身分が分かるようなバッジなどもつけていない状態で、郵便受けにビラを入れる行為をはたから見た人が、「公務員の政治的活動」と判断することは不可能です。「公務の中立性に危険を及ぼすおそれ」があるとする検察側の言い分には無理があります。公私の識別さえ不能な状態で、職務の中立性に問題など起きるはずがありません。
職場の上司や同僚も「彼がそういったビラを配ったりしていることなど全く知らなかった」と証言しています。
その一方で、堀越さんがビラを配布したのと同じ時期に、
ある労働組合系の機関紙とその組織が支持する政党の候補者の顔写真入りのビラが、 社会保険庁のほとんどの職場に机上配布されていたのです。
そちらは全く問題になっていないのに、堀越さんが職場と離れた自宅付近で私服でビラ配布をしていた行為が、職務に影響を及ぼすとは到底考えられません。
社会保険庁自身が、堀越さんの行為を対内的問題として受け止めておらず、
懲戒処分の対象ともしていないそんな行為で、
はたして刑事罰を問えるのか?
ごくごく常識的に考えて、刑事罰など問えるはずがありません。
有罪にする根拠とはいったい何なのか。
検察側は十分な説明ができないままです。
堀越さんが、延べ171人の公安警察官(主な任務は情報収集)に約1ヶ月も尾行され、 30本以上のビデオ撮影されたことは、犯罪捜査に名を借りて、 堀越さんと支持する政党のプライバシーを侵害する行為で、 特定の政党を攻撃するためだったのは明らかです。
有罪になったとしても、たかだか10万円の罰金が科される本件のために、
これだけ大規模な人員をあててプライバシー侵害をしたのはなぜなのか?
特定の政党を攻撃するための情報収集に、堀越さんが使われてしまった、ということです。
しかし、撮影されたビデオの証拠採用は認められませんでした。
そのため、弁護団は十分な弁護ができないし、裁判所も証拠の片寄りにより公平な判断ができないはずです。
その公安警察の違法な行為により、堀越明男というひとりの人間が、
犯罪者として扱われることに、憤りをおぼえます。
なにより、
この事件を、
世の多くのひとが知らないことに、やるせない気持ちになります。
それに、こんな事件があると、ビラを配ることに躊躇してしまう人がこれからたくさん出てくるでしょう。
憲法に保障された国民の基本的人権、表現の自由が脅かされてしまうことにつながる重大な事件なのです。
私が「平和プラザ」のチラシを街頭で配ったり、こうやってブログを書けるのも、
憲法21条に保障された言論の自由、表現の自由によりできるのです。
公判の弁護団のひとり、竹澤弁護士は、松川事件の弁護人でもありました。竹澤弁護士が、松川事件の犯人とされた被告人全員の無罪判決後、被告人らの無罪論を展開し続けた作家・広津 和郎氏からもらった絵皿には 、
「何よりもまず、正しい道理のとおる国にしよう、わが国を」という言葉が書かれていたそうです。
それを聞いていた堀越さんの目から涙があふれていました。彼もたたかっているのだ、と思いました。
公判終了後の報告集会で、弁護士の一人から「判決の前にできるだけ多くの署名を集め裁判所に届けよう。
過ぎたら意味がない」という提言がありました。
判決までまだ3ヶ月の時間があります。まだ私たちにできることはあります。
全国民に知って欲しい。
私たちの国、日本は、
国際自由権規約委員会で
『表現の自由に対するあるゆる不合理な制限を撤廃すべきである』
との勧告をうけるほど、
こんなにも弾圧されている国なのですよ、いまだに。
2009年12月17日木曜日
ダイレクトメール発送作業
12月16日のダイレクトメール発送作業(中央区立佃区民館にて)には、6人が参加しました。 約2時で作業は終了。
「平和プラザ」はカンパですべての運営費用をまかなっているので、
賛同していただける企業や、平和運動団体、労働組合、マスコミ関係者、個人などに約500のDMを発送しました。
なかには、遠方に住んでいたり、予定が合わなかったりで、一度も「平和プラザ」に足を運んだことがない方からも毎年たくさんのカンパが寄せられています。感謝、感謝です。
顔をあわせたことはなくても、皆、平和を願う気持ちでつながっています。
2月15日(月)6時半~月島区民館or佃区民館(近日決定)
気軽に参加してください。
「平和プラザ2009」のゲストとして、イラク、アフガニスタン、ガザについて語ってくださった志葉玲さん(「たたかう!ジャーナリスト宣言」著者)から、緊急のお知らせです。ご協力よろしくお願い致します。
2009年12月15日火曜日
ブログスタート!
まさか自分がブログなんてハイテク(?)なものをはじめる時がくるとは。。。という感じですが。
平和プラザ実行委員会で「ブログ立ち上げ担当」に決まったときは、
正直「ムリ~~~!!」と思いました。
私はアナログ人間で、
むしろ、「機械に振り回されるなんてよくない!」なんて時代錯誤的な考えをもっていたくらいなので、
ネットもたま~~~に調べ物をするくらい、
ケイタイを持ったのだって割合最近(2003年くらい?)、
そんな私がブログ担当って、「あきらかに人選ミスでしょ」と思いました。
でも、ミワさん (実行委員メンバー。戦没商船研究家→ http://homepage2.nifty.com/i-museum/index.htm、
作成したものと、実際に公開されたものを見比べると、
文字の色や文字サイズが違っていたり、写真の取り込みがうまくいかなかったり、
まだまだ分からないことだらけですが、
「平和プラザ2010」集客大幅アップをひそかに狙いつつ、
書き込みをしていきたいと思います。
よろしくお願いします。
オクムラ アキコ
2009年12月11日金曜日
Wellcome to
” 平和プラザ2010 ”
10th Anniversary
~平和をねがう中央区民の戦争展~
2010年3月26日(金)、27日(土)に開催!!
※3月28日(日)はフィールドワーク
場所:中央区立月島社会教育会館
●地図はこちら→ http://www.event-navi.ne.jp/museum/d_top.php?eventID=0000003023
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●メーンゲストは高橋哲哉さん(東京大学大学院教授/哲学・歴史認識論)に決定!!
3月26日(金)午後6時開場、6時30分開会
『歴史に学ぶ。未来をつくる~なぜ、加害体験を聞くのか』(仮)
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「平和プラザ2010」は、記念すべき10周年となります。
●平和プラザのあゆみ はこちら→ http://heiwaplaza-no-ayumi.blogspot.com/2009/12/blog-post.html
「平和プラザ」10年の軌跡をご覧ください。
多彩な歴代ゲストの紹介もあります。
「平和プラザ2010」の目的
③ 戦争も暴力もない世界を望む、広範な人びとの思いを響き合わせる場にする
A、戦争と平和の現在を考える (核兵器廃絶、沖縄の米軍基地問題、イラクとアフガニスタン、、、)
B、わが街の戦争の記憶を追って (出征、街を挙げての戦争協力、空襲、復興、、、)
C、アジアへの加害の事実を見つめて (司馬遼太郎「坂の上の雲」をどう見る?、、、)
D、平和を創る (コスタリカに学ぶ、九条の会、平和の思いを絵手紙に、小林多喜二と最近中央区で起きたある言論弾圧、、、)
※展示内容は変わることがあります。
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あの時代をリアルに伝えたい---。
貴重な資料の情報をお寄せください。
「平和プラザ」は目的の第一に、
「地域の人々の戦争の体験・事実を掘り起こし、受け継ぐ」を掲げています。
皆さんのご協力で中央区の戦争体験をめぐる展示や体験証言は、
東京大空襲の記憶を中心に年々充実してきました。
みんなで創ろう!手作りだから面白い!
2月15日(月)6時30分~月島区民館or佃区民館(近日決定)
気軽に参加してください。
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田中康男(実行委員長) ファックス 03ー3533ー4377